日本語サイトを英語化する方法|実装の注意点からSEO対策まで解説

「自社の製品やサービスを、海外の人にも知ってもらいたい」 「Webサイトを英語に対応させたいけど、何から手をつければいいか分からない…」
ビジネスのグローバル化やインバウンド需要の回復に伴い、日本語サイトの英語化を検討する企業が急増しています。しかし、その一方で「どうやって作るの?」「SEOに悪影響はない?」「翻訳の品質は?」といった多くの疑問や不安が、その一歩を阻んでいるのではないでしょうか。
この記事では、そんな悩みを抱えるWeb担当者や経営者の方へ、日本語サイトを英語化するメリットから、具体的な実現方法、実装で気をつけるべきポイント、そして最も重要なSEO対策まで、知りたい情報を網羅的に解説します。
なぜ今、Webサイトの英語対応が必要なのか?3つのメリット

まず、なぜ多くの企業がサイトの英語化に踏み切っているのでしょうか。その背景には、コストをかけてでも手に入れたい、大きなメリットが存在します。
海外市場への扉を開き、ビジネスチャンスを拡大
Webサイトを英語化することは、世界中の潜在顧客に対して24時間365日開かれたショーケースを持つことと同じです。これまでアプローチできなかった海外市場のユーザーに自社の製品やサービスの魅力を直接伝えることができ、新たなビジネスチャンスや越境EC展開の大きな足がかりとなるでしょう。
インバウンド需要の取り込みと越境ECへの展開
訪日外国人観光客の多くは、旅行前に自国で情報収集を行います。英語のWebサイトがあれば、彼らがホテルやレストラン、体験アクティビティを探している際に、あなたのサービスを見つけてもらうことが可能になります。これは、インバウンド需要を取り込む上で非常に強力な武器となります。
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グローバルな企業ブランドイメージの向上
英語のWebサイトが整備されているというだけで、その企業は「グローバルな視野を持ち、海外とも取引を行う信頼性の高い企業である」という印象を与えます。これは、海外の取引先や投資家だけでなく、国内の顧客や優秀な人材に対しても、ポジティブなブランドイメージを構築する上で非常に有効です。
Webサイト英語化の3つの実現方法|メリット・デメリットを比較
サイトを英語化する方法は一つではありません。自社の予算やスキル、求める品質に応じて最適な方法を選ぶことが重要です。
方法 | メリット | デメリット |
---|---|---|
①制作会社に依頼 | デザイン・品質が最も高い、SEO対策も万全 | 高コスト(50万円~)、制作期間が長い |
②CMSプラグイン | 自分で対応できる | 専門知識が必要、サイトが重くなるリスク |
③多言語化SaaSツール | 簡単・迅速・安価、専門知識が不要 | 月額費用がかかる、デザインの自由度は低い |
近年は、既存サイトに大きな改修を加えることなく、迅速かつ手軽に導入できる③の「多言語化SaaSツール」が、多くの企業にとって最もバランスの取れた選択肢として主流になりつつあります。
webサイトを英語対応に実装する際に気をつけるべき5つのポイント
どの方法を選ぶにせよ、ただ日本語を英語に置き換えるだけでは成功しません。実装段階で、以下の戦略的なポイントを必ず押さえておきましょう。
1.英語対応する目的を明確にする
まず、「誰に」「何を伝え」「どうなってほしいのか」という目的を明確にすることが全ての出発点です。例えば、「海外の個人顧客に、製品の魅力を伝え、ECサイトで購入してほしい」のか、「海外の企業に、技術力をアピールし、問い合わせてほしい」のか。目的が明確になることで、必要なコンテンツやデザインの方向性が自ずと決まってきます。
2.UI・レイアウトの調整をする(テキスト長の変動など)
一般的に、同じ内容を表現した場合、日本語よりも英語の方が長くなる傾向があります。日本語サイトのレイアウトのままテキストを英語に置き換えると、ボタンからはみ出したり、デザインが崩れたりすることが頻繁に起こります。テキスト量が変動してもレイアウトが崩れない、柔軟なデザインをあらかじめ意識することが不可欠です。
3.ローカライゼーションに配慮したデザインにする(色・画像など)
色や画像、アイコンが持つ意味は、国や文化によって大きく異なります。例えば、日本では一般的なVサインが、国によっては侮辱的な意味を持つこともあります。文化的なタブーを避け、ターゲットとする国の人々に好まれるビジュアルを選ぶといった「ローカライゼーション」の視点が、ユーザーに受け入れられるサイト作りの鍵となります。
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4.言語切り替えの機能をわかりやすく配置する
ユーザーがサイトを訪れた際に、直感的に言語を切り替えられることは非常に重要です。多くのグローバルサイトでは、ヘッダーの右上など、全ページ共通の分かりやすい位置に「JP / EN」のような言語スイッチャーが配置されています。これを参考に、ユーザーを迷わせない設計を心がけましょう。
5.英語対応の効果を可視化して定期的に見直す
サイトを公開して終わりではありません。Google Analyticsなどのツールを使って、英語ページのアクセス数や離脱率、コンバージョン数などを定期的に計測しましょう。データに基づいて「どの情報がよく見られているか」「どこでユーザーが離脱しているか」を分析し、コンテンツやサイト構造を継続的に改善していく(PDCAを回す)ことが成功に繋がります。
【重要】失敗しないための多言語サイトSEO対策

せっかくコストをかけて英語サイトを作っても、海外の検索エンジンで見つけてもらえなければ意味がありません。以下のSEO対策は必ず行いましょう。
URL構造はどう決める?(サブディレクトリ vs サブドメイン)
日本語サイトと英語サイトをどのようにURLで分けるかは、SEOにおいて非常に重要です。
- サブディレクトリ型:
example.com/en/
- サブドメイン型:
en.example.com/
特別な理由がない限り、サイトの評価を引き継ぎやすく、管理も容易な「サブディレクトリ型」がGoogleからも推奨されており、一般的に最も安全な選択肢とされています。
Googleに正しく伝える「hreflang」属性とは?
「このページには、〇〇語版のページもありますよ」と検索エンジンに正確に伝えるためのタグがhreflang
属性です。例えば、日本語ページの<head>
タグ内に、 <link rel="alternate" hreflang="en" href="https://example.com/en/">
のように記述することで、Googleは2つのページを適切に関連付けて評価してくれます。これにより、重複コンテンツと見なされるリスクを避け、各言語の検索結果に正しく表示されるようになります。
英語のキーワード選定とコンテンツのローカライズ
日本語のキーワードをそのまま英語に翻訳しても、海外のユーザーがその単語で検索するとは限りません。キーワードツールなどを使って、ターゲットとする国で実際にどのような単語が検索されているかを調査し、そのキーワードを基にコンテンツを作成する必要があります。
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プロの翻訳・ネイティブチェックの重要性
ビジネス用途で海外に情報を発信する以上、プロの翻訳者や、その言語を母国語とするネイティブによるチェックは不可欠と考えるべきです。特に、顧客に購入や契約を促すような重要なページでは、この一手間を惜しむことが、大きな機会損失に繋がる可能性があります。
英語サイト作成・多言語化にかかる費用の目安
費用は、選択するアプローチによって大きく異なります。
- Web制作会社の場合:数百万円~ ゼロからサイトを構築する場合、最低でも50万円以上、規模や機能によっては数百万円になることもあります。
- CMSプラグインの場合:数万円+作業費(数十万) プラグイン自体の費用は無料から年間数万円程度ですが、設定や調整を外部に依頼する場合は別途作業費が発生します。
- 多言語化SaaSの場合:月額数千円~ 初期費用を抑えてスモールスタートできるのが最大の魅力。サイトの規模やPV数に応じた月額料金制が一般的です。
初めてのサイト英語化なら「Autolingual」が最適な理由

「方法や注意点は分かった。でも、やっぱり専門知識もないし、SEOとか難しそう…」
そんな悩みや不安を抱える方にこそ、最適なソリューションがあります。それが、株式会社Enjuが提供するWebサイト多言語化サービス「Autolingual(オートリンガル)」です。
専門知識は不要!“タグを追加するだけ”の簡単導入
Autolingualの最大の魅力は、その圧倒的な手軽さです。既存サイトのデザインやシステムを一切変更することなく、指定された数行のスクリプトタグをサイトに埋め込むだけで、最短即日からサイトを多言語化できます。HTMLやサーバーの知識は一切不要です。
AIとプロの力で、ビジネスに耐えうる高品質な翻訳を実現
翻訳には、Webサイトの表現に最適化された最新のAIエンジンを使用。さらに、
- 辞書登録機能: 会社名や製品名などの固有名詞を登録し、翻訳の揺れを防止。
- プロによる翻訳チェック: ネイティブ翻訳者による人力での翻訳・校正を依頼可能。
といった機能で、企業の顔としてふさわしい、自然で高品質な翻訳を実現します。
面倒な多言語SEO対策も標準でカバー
多くの担当者がつまずくhreflang
属性の自動設定など、多言語サイトに必要なSEO対策が標準で組み込まれています。あなたはコンテンツに集中するだけで、海外の検索エンジンにサイトを正しく評価してもらうことが可能になるのです。
圧倒的なコストパフォーマンス
これだけの機能を備えながら、Autolingualは制作会社に依頼する場合と比較して、圧倒的なコストパフォーマンスを誇ります。初期費用を抑え、月額費用で始められるため、スモールスタートで効果を試しながら、グローバル展開を進めることができます。
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まとめ
本記事では、日本語サイトを英語化するための具体的な方法から、実装上の注意点、そしてSEO対策までを網羅的に解説しました。
Webサイトの英語対応は、もはや一部の企業のための特別な施策ではありません。ビジネスを成長させるための、普遍的で強力な戦略です。成功のためには、方法論だけでなく、UI/UX、SEO、翻訳品質といった多角的な視点が必要不可-欠ですが、難しく考える必要はありません。
「Autolingual」のような便利なツールを活用すれば、専門知識がなくても、今日から世界への扉を開く第一歩を踏み出すことができます。この記事が、あなたのグローバル戦略のきっかけとなれば幸いです。