2025/6/9

インバウンド英語対応完全ガイド!接客フレーズからWeb対策まで

インバウンド英語対応完全ガイド!接客フレーズからWeb対策まで

「最近、お店に外国人のお客様が増えてきたけど、どう対応すればいいんだろう…」

街中で海外からのお客様の姿を見かけるのが当たり前になった今、多くの店舗でこのような嬉しい悲鳴が聞こえてきます。チャンスだと分かっているのに、言葉の壁がもどかしく、最高の「おもてなし」を提供できていないと感じていませんか?

ご安心ください。インバウンド対応は、少しのコツと準備で大きく改善できます。

この記事では、英語対応の重要性といった基本から、明日から使える接客フレーズ、便利なツール、そして最も費用対効果の高いWeb戦略まで、あなたのビジネスを加速させるインバウンド対策の全てを網羅的に解説します。

なぜ今、インバウンド市場で「英語対応」が重要視されるのか?

インバウンド対策として、まず「英語対応」が挙げられるのには明確な理由があります。それは、ビジネスチャンスに直結する課題を解決し、大きな利益を生み出す第一歩だからです。

「言葉の壁」が最大の機会損失に繋がっている現実

観光庁の調査によると、外国人旅行者が日本滞在中に最も困ったこととして、常に上位に挙がるのが「施設等のスタッフとのコミュニケーション」です。メニューの内容が分からない、商品の詳しい説明が聞けない、道が尋ねられない…。こうした言葉の壁が、お客様の購買意欲を下げ、知らず知らずのうちに大きな機会損失を生んでいます。英語での基本的な対応ができるだけで、この損失を防ぐことができるのです。

顧客満足度と高評価レビューを生む「おもてなし」の第一歩

つたない英語でも、一生懸命に伝えようとする姿勢は「おもてなしの心」としてお客様に必ず伝わります。言葉が通じる安心感は、顧客満足度を飛躍的に向上させるでしょう。そして、満足したお客様は、Googleマップやトリップアドバイザー、SNSなどでポジティブな口コミを投稿してくれます。そのレビューが新たな顧客を呼び込み、さらなる売上につながるという、最高の好循環を生み出すのです。

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英語対応がもたらす3つのメリット|仕事・自己成長・文化交流

インバウンドの英語対応は、売上という直接的なメリットだけでなく、働くスタッフや組織全体にも素晴らしい副次的効果をもたらします。

1. 仕事でのチャンス拡大

英語でのコミュニケーションが取れるスタッフは、インバウンド対応の責任者やリーダーといった役割を任されるなど、キャリアアップのチャンスが広がります。組織としても、海外の旅行代理店との連携や、国際的なイベントへの出店など、新たなビジネスの可能性が拓けるかもしれません。

2. 自己成長の加速

異なる文化背景を持つ人々とコミュニケーションをとる経験は、私たちの視野を広げ、多様な価値観を受け入れる柔軟性を育みます。困難な状況で何とか伝えようと工夫する経験は、問題解決能力や自信に繋がるでしょう。英語学習へのモチベーションも高まり、スタッフ自身のスキルアップを実現します。

3. 文化交流の広がり

お客様の国の文化について教えてもらったり、日本の食や文化の魅力を自分の言葉で直接伝えたり。英語対応は、そんな心温まる文化交流の機会を生み出します。日々の仕事が単なる作業ではなく、世界と繋がるやりがいのあるものに変わっていくことを実感できるはずです。

【心構え編】インバウンド接客で注意すべきこと

「でも、英語に自信がない…」という方も多いでしょう。大丈夫です。最も大切なのは、流暢さではなく、お客様と向き合う心構えです。

完璧な英語より「伝えよう」とする姿勢が大切

インバウンド接客において、ネイティブのような完璧な英語は必要ありません。大切なのは、「笑顔」「アイコンタクト」そして「伝えようとする誠実な姿勢」です。文法の間違いを恐れず、知っている単語とジェスチャーを交えながら、ゆっくり、はっきりと話すことを心がけましょう。その気持ちは、必ず相手に伝わります。

NGリスクのあるジェスチャー

善意で使ったジェスチャーが、国によっては失礼な意味や侮辱的な意味に捉えられてしまうことがあります。いくつか代表的な例を知っておくだけで、無用な誤解を避けられます。

  • グッドサイン:欧米ではポジティブな意味を持つ一方、中東や東南アジアなどでは否定的な意味を持つ
  • 手招き(おいでおいで): 日本では手のひらを下に向けて手招きしますが、欧米では「あっちへ行け」と誤解されることがあります。手招きする際は、手のひらを上に向けるのが一般的です。
  • OKサイン: 日本では肯定的な意味ですが、フランスなど一部の国では「ゼロ」「無価値」を意味したり、ブラジルなどでは侮辱的な表現になったりします。親指を立てる「サムズアップ」の方が無難です。
  • Vサイン: 日本では写真撮影の定番ポーズですが、手の甲を相手に向けるVサインは、イギリスやオーストラリアなどでは侮辱的な意味になるため注意が必要です。
  • 顔の前で手を横にふる:相手が臭いという意味に捉えられる可能性がある
  • ガッツポーズ:中東の一部の国やフランスでは相手を侮辱する意味

このように、日本ではポジティブな意味を持つジェスチャーや行動が訪日外国人にはネガティブな意味に捉えられる可能性がありますので、ご注意ください。

【飲食店・小売店向け】すぐに使えるワンポイント接客英語フレーズ集

これらの基本フレーズを覚えておくだけで、現場での対応は劇的にスムーズになります。ぜひ声に出して練習してみてください。

来店時の挨拶・案内

フレーズ

和訳

  Hello / Hi. Welcome!

こんにちは、いらっしゃいませ!

Do you have a reservation?

予約はしていますか?

How many in your party?

何名様ですか?

For two? This way, please.

2名様ですね?こちらへどうぞ。

注文・商品説明

フレーズ

和訳

 Are you ready to order?

ご注文はお決まりですか?

Please order through the tablet.

注文にはこのタブレットを使ってください。

What would you like to drink? 

お飲み物はいかがなさいますか?

This is our recommendation.

こちらが当店のおすすめです。

It contains pork/egg/nuts.

これは豚肉/卵/ナッツを含んでいます。

会計・お見送り

フレーズ

和訳

 That'll be 5,000 yen.

お会計は5,000円です。

Cash or credit card?

お支払いは現金ですか、カードですか?

Here’s your change.

お釣りです。

Thank you very much. Have a great day!

ありがとうございました。良い一日を!

【ツール編】英語が苦手でも安心!現場を助ける便利なアイテム

スタッフ全員が英語を話せなくても、便利なツールやアイテムを導入することで、質の高い対応が可能になります。

音声翻訳機や翻訳アプリを使いこなす

ポケトークのような手のひらサイズの音声翻訳機や、スマートフォンの翻訳アプリ(Google翻訳など)は、今やインバウンド接客の強力な味方です。レジ横に1台置いておくだけで、複雑な質問にも対応できるという安心感が生まれます。特に、アレルギーの詳細な確認や商品の細かい説明など、間違いが許されない場面で真価を発揮するでしょう。

指差し会話シートや多言語POPの作成

料理の写真に英語・中国語・韓国語などを併記したメニューや、よくある質問をまとめた「指差し会話シート」は非常に有効です。お客様は指を差すだけで意思を伝えることができ、スタッフも内容を正確に把握できます。お互いのストレスを軽減し、コミュニケーションを円滑にする素晴らしいアイテムです。

英語対応で終わらない!真のインバウンド対策とは?

英語対応はインバウンド対策の入り口です。お客様にさらに満足していただくためには、多様な文化やニーズに応える環境整備が欠かせません。

多様な食文化への配慮(ベジタリアン、ハラル等)

世界には様々な食文化や宗教上の食事制限があります。メニューにベジタリアンやヴィーガン、ハラル対応メニューがあるか、あるいは「この料理には肉・魚は入っていません」といった情報をピクトグラムなどで分かりやすく表示するだけで、お客様は安心して食事を楽しむことができます。

キャッシュレス決済システムの導入

多くの国では日本以上にキャッシュレス化が進んでおり、旅行中に多額の現金を持ち歩かない人も少なくありません。各種クレジットカードはもちろん、QRコード決済などに対応していることは、お客様にとって大きな利便性となり、お店選びの重要なポイントにもなります。

無料Wi-Fi環境の整備

海外からの旅行者にとって、無料Wi-Fiは情報を検索したり、地図を確認したり、家族と連絡を取ったりするための生命線です。店内でWi-Fiが利用できることをステッカーなどで分かりやすくアピールするだけで、集客効果が期待できます。

【Web戦略編】最も費用対効果が高いWebサイトの英語対応

店舗での物理的な対応と同じか、それ以上に重要なのが、お客様が日本に来る前の「旅マエ」の段階でのアプローチです。

なぜ「旅マエ」の旅行者にアプローチすることが重要なのか

今、海外旅行者の多くは、自国にいる間にPCやスマートフォンで訪問先のリサーチを徹底的に行います。Googleマップでレストランを探し、ブログやSNSで口コミを読み、公式サイトでメニューや価格、予約方法を確認するのです。この段階で、あなたのWebサイトが日本語だけだったらどうでしょう?残念ながら、情報が得られないという理由で、選択肢から外されてしまう可能性が非常に高いのです。

24時間365日働く「Web上の営業担当」を持つメリット

英語対応されたWebサイトは、あなたが寝ている間も、お店が閉まっている間も、世界中のお客様に向けてお店の魅力を伝え、予約を受け付けてくれる「24時間365日働く営業担当」です。人手不足が叫ばれる中、これほど費用対効果の高い投資はないといえるでしょう。

Webサイトの英語対応なら「Autolingual」が最適な理由

「でも、Webサイトの英語対応なんて、専門知識もないし、制作会社に頼むと高そう…」

そんな悩みを一挙に解決し、あなたのWeb戦略を強力に後押しするのが、株式会社Enjuが提供するWebサイト多言語化サービス「Autolingual(オートリンガル)」です。

専門知識不要!タグを埋め込むだけの簡単導入

Autolingualの最大の魅力は、その手軽さです。Webサイトの専門知識は一切不要。既存のサイトに数行のスクリプトタグを埋め込むだけで、最短即日からあなたのサイトを英語やその他の言語に対応させることができます。

AIとプロの力で実現する「伝わる」翻訳

最新のAI翻訳エンジンが、Webサイト特有の表現を汲み取り、自然で高品質な翻訳を自動で行います。さらに、

  • 辞書登録機能: お店の名前やメニューの固有名詞を登録し、翻訳を統一。
  • プロによる翻訳チェック: より完璧を期すために、ネイティブ翻訳者によるチェックを依頼可能。

といった機能で、本当に「伝わる」翻訳を実現します。

導入しやすい価格でインバウンド対策を加速

これだけの高機能ながら、Autolingualは制作会社に依頼するよりもずっと手頃な価格で導入できます。インバウンド対策に大きな予算を割けない個人店や中小企業にとって、これ以上ない最適なソリューションとなるでしょう。

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(最新版)Webサイトの多言語化とは?方法・手順も解説

まとめ

本記事では、インバウンドの英語対応について、その重要性から具体的な実践方法までを網羅的に解説しました。

インバウンド対策は、「接客」「ツール・環境」「Web」の三位一体で取り組むことが成功の鍵です。完璧な英語力よりも、お客様を想う「おもてなしの心」と、それを伝えるための工夫が何よりも大切になります。

そして、数ある対策の中でも、日本に来る前のお客様にアプローチできる「Webサイトの英語対応」は、あなたのビジネスに最も大きなインパクトを与える一手です。

この記事が、あなたのインバtウンドビジネスを成功に導く一助となれば幸いです。