インターネットの言語割合【2025年最新版】データで見る世界のWEB勢力図

私たちが毎日、当たり前のように利用しているインターネット。その広大なデジタル空間では、一体どの言語が「公用語」として最も広く使われているのでしょうか?
多くの人が、直感的に「もちろん英語でしょう」と答えるかもしれません。それは間違いではありませんが、真実はもっと複雑で、そしてビジネスの視点から見ると、計り知れないチャンスに満ちています。
この記事では、信頼できる最新のデータを基に、インターネット世界のリアルな「言語勢力図」を解き明かします。そして、そのデータから見えてくる衝撃の事実と、あなたのビジネスを世界に羽ばたかせるための、新たなグローバル戦略を描く「羅針盤」をお届けします。
インターネットの言語シェア|知っておくべき「2つの指標」

インターネット上の言語の力を正確に測るためには、まず、性質の異なる「2つの指標」が存在することを理解する必要があります。この2つの指標を比較することで、世界のリアルな姿が見えてきます。
指標①:Webサイトで使われる「コンテンツ言語」の割合
一つ目は、世界中に存在する無数のWebサイトが「何語で書かれているか」という割合です。これは、インターネット上に存在する情報の「発信量」や「供給量」を示す指標と考えることができます。どの言語が、デジタル空間で大きな声を持っているかが分かります。
指標②:人々が話す「インターネットユーザー」の言語割合
二つ目は、インターネットを利用している世界中の人々が「何語を日常的に話しているか」という割合です。これは、各言語が持つ情報の「需要」や、その言語圏の「市場規模」を示す指標といえるでしょう。
この2つのギャップに、大きなビジネスチャンスが眠っている
重要なのは、この「情報の供給量」と「情報の需要」は、決してイコールではないという点です。後ほど詳しく解説しますが、この2つの指標の間に存在する大きな「ギャップ」こそが、グローバルなビジネスチャンスが眠っている、未開拓のブルーオーシャンなのです。
【データ解説】Webサイトの「コンテンツ言語」シェアランキングTOP10
まずは、情報の「発信量」を見ていきましょう。世界のWebサイトは、一体何語で書かれているのでしょうか。
圧倒的な覇者「英語」の存在
Web技術の統計調査を行う信頼性の高い機関であるW3Techsの最新データ(2025年4月24日時点)によると、驚くべきことに、世界中のWebサイトで使われている言語の訳半分が英語です。これは、インターネットという仕組みそのものが、アメリカ主導で発展してきた歴史的背景を色濃く反映しています。まさに、Webコンテンツの世界では、英語が圧倒的な覇権を握っているといえるでしょう。
参照:https://w3techs.com/technologies/overview/content_language
日本語の意外な立ち位置
そして、注目すべきは日本語の立ち位置です。なんと日本語は、世界で約5.1%のシェアを占め、英語,スペイン語、ドイツ語に次いで第4位にランクインしています。ロシア語(約3.8%)、 ポルトガル語(約4.0%)、フランス語(約4.4%)といった、より話者人口の多い言語を上回っているのです。これは、日本のWeb空間がいかに多くの情報を発信しているかを示していますが、後ほど見る別のデータと照らし合わせると、この事実が持つ別の意味合いが見えてきます。
Webサイトのコンテンツ言語 シェアTOP10(2025年4月24日時点)
W3Techsより作成
【データ解説】「インターネットユーザー」の言語シェアランキングTOP10
次に、情報の「需要」、つまりインターネットを使っている人々が話す言語のシェアを見てみましょう。ここには、コンテンツ言語のシェアとは全く異なる景色が広がっています。
英語と中国語の2大巨頭
市場調査会社Statistaなどのデータ(2020年)によると、インターネットユーザーが使用する言語のトップは、やはり英語で約25%です。しかし、特筆すべきは、中国語が約19%で肉薄しており、この2言語だけで世界のネットユーザーの4割以上を占める、2大巨頭となっている点です。
コンテンツが少ない、成長著しい言語市場
さらに注目すべきは、3位以下に並ぶ言語です。スペイン語、アラビア語、ポルトガル語、インドネシア語、そしてヒンディー語といった、人口が多く、経済成長が著しい新興国の言語が上位を占めています。これらの言語は、ユーザー数(需要)は非常に大きいにもかかわらず、前述のコンテンツ数(供給)が圧倒的に少ない、という特徴を持っています。
データから見える衝撃の事実|ほとんどのユーザーは「外国語」でWebを使っている
この2つのデータ(時期は少しずれていますが)を並べて比較すると、私たちは、インターネットの世界に存在する、巨大で構造的な「ミスマッチ」に気づかされます。
英語コンテンツの割合(約50%)vs 英語ユーザーの割合(約25%)
この数字が意味するものは何でしょうか。それは、世界の大多数の非英語圏ユーザーは、自分の母国語で十分な情報が得られないため、仕方なく、あるいは苦労しながら「英語」で書かれたWebサイトから情報を探している、という現実です。
多くの非英語圏ユーザーが抱える「言語の壁」という不便
私たちは、日本語で情報を探せることを当たり前だと感じています。しかし、世界に目を向ければ、多くの人々が、情報収集やオンラインでの製品・サービスの購入において、常に「言語の壁」という目に見えない不便やストレスを感じながら、インターネットを利用しているのです。
日本語は「インターネットのガラパゴス」?データが示す内向きな日本のWeb

このグローバルな視点から日本の状況を振り返ると、その極めて特殊な立ち位置が浮かび上がってきます。
ユーザー数に対して、コンテンツ量が異常に多い日本語
世界のインターネットユーザー全体における日本語話者の割合は、わずか2.6%程度に過ぎません。にもかかわらず、Web上のコンテンツの割合では、その約2倍である約5.1%ものシェアを占めているのです。これは、非常に多くの情報が日本語で発信され、その情報が主に日本人によってのみ消費されている、世界的に見て極めて特殊な「内向き」で「自己完結した」Web空間、すなわち「インターネットのガラパゴス」とでも言うべき状況を示しています。
日本の高品質な情報が、世界に届いていないという機会損失
この事実は、日本の高品質な製品情報、独自の文化、優れた技術、そして有益なノウハウといった、世界中の人々にとって価値のある情報が、「日本語」という言語の壁の中に閉じ込められ、世界の97%以上の人々に全く届いていないという、計り知れないほどの巨大な機会損失が発生していることを意味しているのです。
ビジネスを成長させる「言語戦略」の考え方

これらの客観的なデータを踏まえ、企業や個人は、自社の情報発信における「言語戦略」を、真剣に考える必要があります。
巨大な英語市場を狙うべきか、未開拓の非英語市場を狙うべきか
まず考えられるのは、競争は激しいものの、依然として最大市場である「英語市場」への挑戦です。日本語のコンテンツを英語化するだけで、アプローチできる潜在顧客の数は桁違いに増えます。 一方で、スペイン語やポルトガル語といった、ユーザー数は多いのにコンテンツが少ない「非英語市場」は、競合が少なく、その言語で質の高い情報を提供できれば、市場の第一人者(トップランナー)になれる可能性を秘めたブルーオーシャンといえるでしょう。
まずは自社サイトのアクセス解析からターゲットを分析する
戦略を立てる第一歩として、まずは自社サイトのGoogle Analyticsなどのアクセス解析ツールを見てみましょう。現状、海外のどの国から、どの言語を話すユーザーがアクセスしてきているのか。そこに、あなたのビジネスが次に狙うべき、最も可能性の高い言語市場のヒントが隠されているはずです。
世界へ情報を届ける第一歩「Webサイトの多言語化」という選択
この「日本語の壁」を打ち破り、データが示す巨大なグローバル市場へアプローチするための、最も現実的で効果的な第一歩。それが「Webサイトの多言語化」です。
日本語の壁を越え、潜在顧客に直接アプローチする
Webサイトを多言語化することは、これまであなたの存在すら知らなかった世界中の潜在顧客に対して、企業の扉を開き、「私たちの製品は、あなたのためのものです」と直接語りかけることを意味します。
信頼される情報発信の基盤を構築する
自社の公式な情報を、相手の母国語で、丁寧に、そして正確に提供することは、企業としての信頼性を高め、グローバルなブランドを構築するための、何よりも強固な土台となります。
グローバルな言語戦略を「Autolingual」で実現する
その常識を覆し、あなたのグローバルな言語戦略を、誰でも、簡単かつ効果的に実現するのが、株式会社Enjuが提供するWebサイト多言語化サービス「Autolingual(オートリンガル)」です。
英語だけでなく、成長著しい多言語市場へも簡単・低コストで展開
Autolingualは、最大130の言語に対応しています。これにより、巨大な英語市場はもちろん、これまで解説してきた、ユーザーは多いのにコンテンツが少ない、成長著しいスペイン語圏やポルトガル語圏といったブルーオーシャン市場へも、驚くほど簡単かつ低コストで、あなたのビジネスを展開することが可能になります。
高品質な翻訳で、言語の壁を越えてビジネスの価値を届ける
最新のAI翻訳エンジンと、必要に応じてプロのネイティブ翻訳者によるチェックを組み合わせることで、単なる直訳ではない、プロフェッショナルで高品質な多言語コンテンツを実現します。あなたの製品やサービスの本当の価値を、言語の壁を越えて、世界中の人々に正確に届けます。
多言語SEOで、世界中のユーザーに「見つけてもらえる」サイトへ
Autolingualは、多言語サイトに必要なSEO対策に標準で対応。世界中の人々が、それぞれの言語であなたの製品やサービスを探している時に、あなたのサイトが検索エンジンで見つけてもらえる可能性を最大化します。
関連記事:
Webサイトの多言語化はこうやる!言語切り替えボタンの実装について
まとめ
本記事では、インターネットの世界における言語の割合を、2つの異なるデータから多角的に分析しました。
その結果見えてきたのは、Web上の情報の多くが英語で発信されている一方で、世界の大多数のユーザーは非英語圏の言語を話しており、そこに大きな「需給ギャップ」が存在するという事実。そして、日本のWeb空間は、ユーザー数に比してコンテンツ量が突出して多く、その価値ある情報が世界に届いていない「ガラパゴス」な状況にある、という現実でした。
しかし、この「ギャップ」と「ガラパゴス」こそが、これからの日本企業にとって最大のビジネスチャンスです。
Webサイトを多言語化し、日本語の壁の中に眠っているあなたのビジネスの価値を、世界中の人々へ届けること。この記事が、その挑戦への、力強い第一歩となれば幸いです。